2005年05月14日

技術標準 : The consortium standards

先の本間氏のコメントを纏めると次のようになる。



契約による共同的な技術標準の策定が破綻してきたのには流れがある。それを本間氏は発展段階説で考えている。



初期の技術標準の策定にはアンチIPR的な意志が背景にもともとあった。(知的財産権が強力すぎてわずらわしかったからだろう。)

しかしこの契約方式が破綻してきてる。なぜなら<裏切り>があるからだ。裏切りへの制裁措置は現実的に無効だ。

その結果、技術標準が結果的にIPRで分割される状況となり、古典的な技術標準は困難になってる。

これを独禁法が補強しようとしてもダメである。

その結果、今の流れは技術標準方式からパテントプール方式になってきた。



しかしパテントプールでも、その外にナポレオンのような強力なアウトサイダー(技術モノポリスト)がいる。

独禁法は一般にカルテル規制に厳しいが、私的独占には手が出せない。

そして、パテントプールはカルテルの一種だから公取はパテントプールカルテルに厳しく、技術モノポリストには手が出せないことになる。

結局、<知的財産権による自然独占>に対しては独禁法による規制は歯が立たない。

これに対抗するには、独禁法という一般法ではなく、時限立法の特別法を作るべきではないか。



....以上が大体、本間氏の主張である。

私はこの議論は、それほど賛成ではない。だが、先の大学の2先生による外部性云々という安直な議論に比較すればはるかに鋭いし現実の見えた意見だと思う。



だがそもそも独禁法自体が意味のない法律なのだ。

その立法意図なり理念が正しくとも、作られた法律が正しくその立法意図を実現しているとは限らない。

通常、どんな法律であっても、立法意図というのは、だれにも否定できない、もっともらしいことが謳われているのだが、それを法律にすることがよいとはいえない。また、必ずその立法意図は実現されない。独禁法なら自由市場の発展という理念がこの法による政府介入によって促進されることはありえない。



唯一の答えは、Laissez Faireの中にしかない。政府は口をだすなである。

特にIT系業界では、強力なモノポリストが出現しても技術の陳腐化のスピードが早いから独占はそんなに長期化することもないし問題にする必要がないのだ。

MSの独占で誰が困っているのか?少なくとも消費者ではない。

この場合の真の問題は、特許法による政府の<特権付与>による20年間という長期独占の問題である。特許法による市場介入がマーケットを大きく歪めているのだ。

特許法を段階的に弱体化し、究極的には廃止することが必要だ。(例えば20年→10年→5年→2年→0年と独占期間を短縮させる)


posted by libertarian at 08:39| Comment(0) | TrackBack(0) | IPR(Intellectual Property Right) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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