2006年09月22日

Article 1 of japan patent law

実定法であっても法律はもろもろの前提が明示的に全て示されているわけではない。

特許法は、第1条で「この法律は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。」とある。

しかし、誰が発明することを奨励するかは明示されていない。また発明を奨励すると、なんで産業の発達に寄与するかなど

一切根拠は書かれていない。

おそらく誰でもが考えるであろう理屈を補えば、次のようになるだろう。



この法律は、どこかの発明した者に発明の独占排他権を与えることで、発明の保護及び利用を図ることができ、それにより、他人が勝手に自分のアイデアを真似するフリーライドを政府が強制的に禁止し、よい発明をした人は安心して儲けることができるようにすることで、発明を奨励し たい。なぜなら、よい発明がこの法律のお陰で沢山出来れば、もつて日本の産業の発達に寄与することとなるだろうと思うので、それを目的とするが、ほんとに産業の発達に寄与するかどうかはこの法律の関与しないところである。」



あまりうまくないが、文章を補うとこんな感じかもしれない。

しかし、言葉を補えば補うほど、論理の飛躍だらけで意味をなしていないことがよくわかるのである。

大体法律の文章なんてのはこんなものだ。わざとこんな風に書いているのである。

実定法の世界における、裁判所の役割とは官僚がわざと曖昧に書いた文章の間隙を解釈するくらいのものだ。



この第1条をゴール分析図で書くと次のようになる。



産業の発達に寄与する

  ↑

発明を奨励する

  ↑

発明の保護及び利用を図る



もし技術者がこんなゴール図を描いたとしたら、馬鹿よばわりされるだろう。
posted by libertarian at 14:14| Comment(0) | TrackBack(0) | IPR(Intellectual Property Right) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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