2014年03月01日

Clony capitalism , Cloney bureaucracy

ルイジ ジンガレス(Luigi Zingales)の「人々のための資本主義」を読む。ジンガレスについては、2008年のリーマンショックの時に少し書いた。
http://libertarian.seesaa.net/article/107009013.html

ジンガレスが、企業とは小さな社会主義、小さな指揮統制経済だと指摘しているが、これは全く同感だ。
企業とは市場の海に浮かんだ社会主義の島なのである。
企業が効率的なのは、競争的な環境にさらされているときだけであり、市場支配力や法的特権を持てば、社会主義になっていく。
典型的には電力会社がそうだし、参入障壁の高い産業はそうだ。

大事なのは競争的な環境にさらされていて、かつ失敗すれば企業が退場するという条件である。
そういったクリーンアップにより、間違った社会主義に流される企業はいなくなることが必要だ。
行動の自由、しいては間違える自由はあれども、結果責任はとらねばならないわけである。

政府は究極の独占体であるから、危険かつ極めて非効率となるのはいうまでもない。
さらにジンガレスが指摘するのは、クローニイズム(縁故主義)だ。

#日本の銀行などは、ネポティズムにならないよう、何等親の人間は採用を制限するみたいなことをしているようだが、メディアなんかは全くなかった。(ー>今は知らん)。私の大学の友人の親父は有名な朝日の役員(編集委員)だったが、どうどうと朝日に入社していたものだ。

とくにクローニー化しているのは、政治家と役人の社会だ。
別に誰が誰と結婚するのも自由であり、禁止することではないが、これにより政治家、官僚の世界が相当程度にクローニー社会になっているのは事実である。役人が組織を家と見て、国、社会全体の利益を顧みず省益のために動くのは、役人社会がクローニー化しているからでもあるわけだ。

社会というのは、時間が経つとどんどんクローニー化していき、同時に社会主義的になっていく。
実力主義、成果主義というのは、小さな会社でないとあまり意味がない。市場支配力の強いような大きな会社や政府組織では、個人の果たす比率が小さくなる分、実力主義、成果主義による評価が難しくなるという面もある。

今のアメリカ社会も、クローニー社会になっていて、それにより、社会主義的になっている。
#これが、顕著に現れたのはリーマンショックの時のAIGという保険会社への公的資金注入だった。

アメリカ連邦政府の官僚システムは猟官システムをとっている部分もあり、このようなクローニー化に対するリセットスイッチがついているともいえるが、日本の官僚役人制度には、そのようなリセットスイッチがない。

つまり、ジンガレスがリーマンショックの際に書いたように
The time has come to save capitalism from (cloney) capitalist
なのである。

しかし、アメリカ連邦政府ももっと小さくならないといけない。
アメリカの州には、連邦から離脱する権利があるから、意外とそのうちそういう動きがあるかもしれない。
例えばカリフォルニア州なんかは独立しても問題ないだろう。
posted by libertarian at 12:23| 東京 ☔| Libertarianism | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする