2015年03月08日

Awakening ISLAM

私はイラクのクウェート侵攻(1990)も、湾岸戦争(1991−)も昨日のことのようによく覚えている。
その後、アメリカによるイラク侵攻(2003)があったが、それもつい昨日のようだ。
イラク侵攻の時は、大量破壊兵器(WMD)の存在がどうのこうのといわれていて、その後ありませんでしたということだったわけだが、実際は、それが最大の動機というわけではなかったのだろう。
アメリカの軍事産業や石油利権がどうのこうのといった話もよく言われるが、それも違う。

軍事行動はあくまで軍事的、セキュリティ上、地政学的な理由が第1にくるはずで、その他の動機はあったとしてもずっと下の方の優先順位だ。
ブッシュjrによる2003のイラク侵攻は、イラクによるサウジアラビア侵攻の可能性に対する予防的戦争だったのであろう。
もともとがイラクのクウェート侵攻はサウジアラビア侵攻の途中駅でしかなかった。
その点、ブッシュjrがイラクを叩き潰したことで、イラクによるマッカ、マディーナ奪還に対するpreventive warは大成功だったというのがアメリカの理解なのであろう。サウジはアメリカにとって地政学上特別に重要な位置にあり、いずれイラクがサウジに侵攻するのは避けがたいという理解があったわけだ。その前に叩き潰す方が被害は少ないということだ。サウジをとられるとスエズ運河も支配される。

しかしアメリカがイラクから撤兵した2011あたりから、シリアのアサド政権がクルド人の大虐殺を再開し、すでに20-30万人のlクルド人の自国民を情け容赦なく虐殺している。
その混乱に乗じて生まれたのがISISだ。シリアのアサドによる大虐殺に対して国際社会は観て見ぬふりをしてきたのが現実だ。
シナによるウイグルの大虐殺も今行われているが全く報道されていないのと同じである。
シリアにはロシア、シナ、北朝鮮、サウジからの支援があり、泥沼と化しているようだ。利害が交錯していてどこも介入ができない状況となっているわけだ。

オスマントルコの崩壊いらい、イスラーム世界は国民国家として英仏のサイクスピコ密約通りに分割され、1922からほぼ100年植民地支配されてきたわけだが、その植民地支配秩序がそろそろ本格的に崩壊しつつある状況とみられる。そういった偽りの秩序が永続するわけもない。
その点、やはりISISは台風の目になる可能性がある。
宗教とかイデオロギー分析も大事だが、やはり客観的にパワーバランスに注目しないとアメリカの軍事行動の意味も見誤る。



posted by libertarian at 15:24| 東京 ☁| Modern HIstory | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする