2015年03月08日

Offshore balancing

ミアシャイマーなども正しく指摘している通り、アメリカがアルカイダなどのムスリムに憎まれる最大の理由とは、アメリカがサウジアラビアなど中東に軍隊を駐留させていることにあるらしい。
実際、アルカイダのビンラディンは、マッカとマディーナをアメリカ軍が守っていることが許せないと考えていたようだ。
湾岸戦争の1992年以来、アメリカはサウジアラビアに軍隊を駐留させていた。それがアルカイダによる911攻撃などテロの遠因だったのだ。ムスリムにとっては自明なこのことがアメリカはずっと分からないでいたわけだ。

それに対してミアシャイマーは、レーガンの頃のオフショアバランシング政策、つまり軍隊を直接紛争地におかず紛争地のパワーバランスを維持させていた政策を高く評価している。→これは具体的にはイランイラク戦争のこと。
湾岸戦争以降、アメリカがサウジに駐留し両にらみを行ってきたのがまずかった。結果、イランは核武装する余裕を得たのだろう。
であるから、オバマが中東から軍隊をひくことは、ミアシャイマー的には評価できることだろう。しかし中東から全駐留軍を撤退させることは必要条件だ。
だが、オバマのそれがオフショアバランシング政策を伴ったものであるかは分からない。そうではないと思われる。
既に核保有国は10か国になっているが、これはアメリカが軍事的脅威を与えすぎたことが、インセンティブとなっていた。
オフショアバランシング政策をとることが核を拡散させないためにも、もっとも効果的だというのがミアシャイマーの見解だ。

この20年のアメリカの国防政策は完全に迷走したもので、911に過剰反応しできないことをやろうとしすぎた。アメリカはあまりに独善的で驕り高ぶったことを恐怖に駆られてやっていたわけだ。アメリカはイラクで湾岸戦争以来、100万人規模の民間人殺戮を行ってきた。
恐るべきことである。

ミアシャイマーは、欧州と、ペルシャ湾、北東アジアの地政学的重要性を訴えているが、アメリカは中東から撤退し、北東アジアを重視することを主張してる。シナの脅威はブッシュJrが就任当初正しく認識していたことだったが、ブッシュは911で血迷ってしまった。
ネオコンなど取り巻き連中がダメすぎたのも問題だ。ちなみにフランシスフクヤマは最初ネオコンだったが2006年からはLiberal Imperialistに鞍替えしたそうだ。w

中東は今、火が付いた状態だが、何を問題と見るかだ。ISISは話題だが、実際はシリアの方が深刻な殺戮を行っている。
今後、中東はトルコ、シリア、ISIS,サウジ、イランのパワーバランスが問題となるのであろう。この中で期待の星はトルコだろう。
トルコはイスラーム回帰しつつあり、場合によるとトルコが正当なカリフ国として復活する可能性もあるのではないか。


posted by libertarian at 22:48| 東京 ☁| Modern HIstory | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする