2015年11月25日

Don't take any part in Syria

パリのISによる襲撃事件を、フランス首相が戦争だと言ったことは、ISが国家であることを間接的に認めたことになるかもしれない。戦争とは国家対国家の行為だからである。
これは、ISという国家の完全殲滅を意図する総力戦になる。
すでに半年くらい前にはIS側を1万人以上抹殺したという攻撃があった。一挙に1万人の人間を殺戮するのはかなりの虐殺である。

日本の立場を考えれば、日本は国防上、national security上の最適な方法は、この件に関して一切の不関与を明言することだ。そもそも、これはイギリス、フランス、ロシアとアラブイスラームとのサイクスピコ以来の因縁の戦争であり、日本には全くなんの関係もない。下手に欧米について日本がテロに巻き込まれたら元も子もない。
これは南シナ海とは全く別の文脈の戦争だ。
この件に関しては集団自衛も関係ない。これはこれらの国がずっと前から関与している代理戦争だからである。
日本はISはテロ集団で国家とは認めないという立場を貫き、国家間紛争に巻き込まれないようにすることだ。
フランスがISとの戦争をいうのは、これは集団的自衛の範囲だとしたいからだろう。
日本は中途半端に欧米を支持して関与し、テロを受けないようにすることが国防上大事な点である。
日本政府はシリア紛争に対して人道支援を含めて一切の無関与を宣言せよ。

ISが領土征服を行っているのは、領域国民国家の形態を目指しているからではなく、単なる戦略的な手段にすぎないだろう。一つはサイクスピコの国境の実質的な否定であり、一つは欧米との国家間戦争という形にしようということだ。フランス、ヨーロッパはこの挑発に乗った形だ。
そして、フランスの行動で漁夫の利を得たのはロシアか。親アサドのロシアと反アサドのフランスが手を組んでISを討伐することはロシアとシリアに利する結果になる。

ISに加入するものが増えているというが、ISには加入するのではなく、おそらくこれはバグダッディをカリフと認めるということなのだろう。つまり、IS支持とバグダッディをカリフと認めることはイコールなのではないか。領域国民国家を作らなくとも、バグダッディをカリフと認めれば、ISというイスラームの家は広がるわけだ。このように精神的な宗教上の契約がISの実態だとすると、ヨーロッパにいるムスリムは潜在的にISの予備軍となる。となると欧米は移民拒否どころかムスリムの排斥運動になっていくだろう。

誰もシリア戦争の戦争目的など知らないし、実際それはあってないようなものだ。
フランスは弱小国なくせに大国意識が強く、中東に対する昔の植民地利権が手放せない。こういうものに巻き込まれないようにするのが国防の基本というものだ。
posted by libertarian at 08:08| 東京 ☀| et cetera | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする