2016年01月16日

人口について:Population

歴史の本を読むと、気候に対する認識がないわけではないが弱すぎると思う。
地政学は地理を普遍の要素として扱うが、10年、100年、1000年という幅で見ると、土地は動いたりしないが、その土地の気候にはかなりの変化率がある。気候が変化すると植生、生態系が大きく変化する。
それに伴って人間の移動なども起きる。
現代、というかこの100年くらいは幸いな事に温暖期にあたり、地球はかなり過ごしやすい状態になっている。
当然ながらこれは炭酸ガスとは無関係で、マクロな天文学的な現象である。
心配しなければいけないのは、温暖化ではなく寒冷化だ。仮に炭酸ガスで地球が温暖化できるというのなら、もっと炭酸ガスを出して地球を温暖化するべきである。しかしマクロにはそんなことは残念ながらできないのである。

昔はエネルギーを太陽エネルギーに頼るだけだったから、気候でグローバルな人口はほとんど決まっていたのではないかと思われる。
近代になって、人口が大きく増えたのはアメリカやオーストラリアといった新大陸で広大な農場ができたことと、農業に石油エネルギーと石油肥料を使うようになったことが主原因だろう。植物の品種改良も大きい。
それに北半球と南半球で作られるから、穀物の供給は年間とおして安定化する。
もっといえば地球上で生物生育の律速条件となる希少元素はリン(P)である。石油肥料よりもリン酸肥料が作られるようになったことが食物の生産量を上げたといえるのかもしれない。

つまるところ、グローバルに食物の供給量が飛躍的に高まった結果、人口が激増したわけだ。それまでの人口の制約条件、律速条件であった食物供給能力が高まった結果、人口が増えたのであって、人口が増えたから食物供給力が増えたわけではない。

などと思い、歴史的な食物生産量、穀物生産量と、世界人口のグラフはないものかと探してみたところあった。
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpaa200001/hpaa200001_2_007.html
古い穀物生産量は見当たらなかったが、この100年だと
1900年 穀物生産量=1弱(0.8−0.9) 人口=16.5億人
2000年 穀物生産量=6 人口=53億人

この100年で人口は3倍程度増えたが、穀物生産量は6倍になっている。平均的なカロリー摂取量も増えているだろうが、それでも余剰となる穀物生産は食事の質の向上に振り向けられているわけだ。食肉も結局は穀物で生産されるので、肉などの消費量が増えているということだ。

新大陸の発見がない以上、耕地面積はこれ以上大きく増えることもないだろう。現代の食物生産性の律速因子は何なのだろうか?意外とリン肥料が律速因子なのかもしれない。
1900年レベルの食生活に甘んじれば、地球人口は100億くらいまでは大丈夫ということになる。
もちろん、単純化した計算でそうなるが、アフリカとアメリカの一人あたり消費量は大きな違いがあるし、そう簡単な計算ではない。

各国の一人あたり消費カロリーを調べてみたら、次を見つけた。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/0100.html
#ここには一人あたり供給カロリーとあるが、消費カロリーのことと思われる。

これを見ると面白いのは、日本人の消費カロリーがその経済力に比べ異常に少ないことだ。
世界で104位で、2700kカロリー。アメリカは3位で3700Kカロリー。
これは民族的な違いなのだろうか?

posted by libertarian at 11:17| 東京 ☁| Modern HIstory | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする