2016年06月26日

Brexitは予想どおりの結果であった:Brexit before and after

Brexitの結果は、離脱派:残留派=52:48だったが、これは選挙前に行われた世論調査結果とほぼ同じだ。
この世論調査では53:47で離脱派が優勢だった。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/06/13/brexit-another-big-lead_n_10448794.html

しかし、選挙前の日本の報道では、イギリスがEUから離脱すると大変なことになる→EUから離脱するべきではない→離脱しないだろうといった3段論法で離脱しないだろうという楽観的な論調が目立った。
だが、結果は直前の世論調査とほぼおなじ結果になったわけだ。

このように、べき論とである論の混同は起こりやすい。こうなるべきだと自分が思うことに大きなバイアスがかかるのである。
統計調査はこういった主観を排除するために行うわけだが、べき論で考える人間はそれも誤差の範囲だろうと軽々しく否定する。

開票速報もなぜか北部のスコットランドの結果が先行していたので、最初は残留が少しリードしていたが、そのうちに離脱派が逆転すると、金融市場はすぐに暴落が起こった。
これほど、開票速報と市場が連動した選挙も珍しいだろう。

まともな投資家であれば、期待読みはしないはずだから、マスコミの話は無視して世論調査結果を重視していたはずである。世論調査の方法が適切であるかをチェックしないかぎり、世論調査結果の正確さは判断できないが、まともな機関投資家であれば、それをやっただろう。
そうなると、まともな機関投資家は選挙速報を睨みながら、離脱派が逆転する瞬間を売りのタイミングと見て待っていたはずである。
そう考えると、今回の選挙速報と連動した相場の動きはよく分かる。

また今は、悲観論が優勢でこれで世界経済は大変なことになるはずだという予断に満ちている。
リーマン危機の時はまさに金融機関が主体のクラッシュであった。だが、Brexitは別にそういった問題ではないという事実に注目したほうがいい。

EUが拡大から縮小に転換する転換点として今回の結果は評価できる。やはり問題の本質はユーロ圏の行方である。イギリスはもともとユーロを採用していなかったが、イタリアやスペインあたりがユーロ圏からの離脱に動く可能性もある。そもそもがユーロ通貨はドイツ以外はメリットよりデメリットの多い制度だから、そんなものが永続するとは考えにくい。
Brexit後も、イギリスとEU間で関税がいきなり大きくなるということにもならないだろう。
要するに、中長期的にはヨーロッパはEUの拡大自由貿易圏というメリットだけを残し、通貨統合と人間の移動の自由を縮小する形に戻るのではないかというのが私の予想だ。
posted by libertarian at 15:40| 東京 ☀| Libertarianism | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする