2016年11月05日

丸裸の日本

飯柴智亮著の「金の切れ目で日本から本当に米軍はいなくなる」を読んだ。
筆者の飯柴氏は元アメリカ陸軍大尉で国際関係論の博士でもある。

日本に戦後70年以上、ずっと米軍は駐留しているわけだが、あまりにも長いこといるおかげで空気のような存在となっており、一体、彼らが何をしているのか、何を考えているのかなど軍事オタクでもなければ気にもしていないだろうが、この本を読むと、その軍事的な合理主義が少しわかる。
軍事というのは、科学のようにきわめて合理主義的なもので、主観や人情といったものは介入する余地がない。生死がかかっているので、必然的に超合理主義的になるのであろう。

ここから少し抜粋しておくと、

・ミサイルディフェンスの基本は、発射前の段階で発射させずに潰すこと。
・陸自は全く無用の長物であり、これを全廃して戦略ミサイル部隊にする必要がある。
・戦略ミサイル部隊とは、射程3000−4000kmのミサイルを1000基装備した部隊。
・国産ステルスX-2心神はエンジン出力が足りず、そのためミサイルを格納搭載できない。実は全く意味のないステルス戦闘機である。→ミサイルを外付けにするとステルス機ではなくなるから。
・誰が国家機密に接触できるかの基本であるセキュリティクリアランスのシステムが日本にはない。日本の国会議員はアメリカ基準ではこのクリアランスを取得できない。
・日本の自衛隊空軍の任務は、嘉手納、岩国、横田、三沢の分軍飛行場を守ることにあり、日本の防空ではない。
・海自の任務は、米第7艦隊を守ることにあり、掃海と潜水艦の哨戒がその役割。
・海自にイージス艦、対潜哨戒機の比率が非常に高いのは、米空母を守ることが海自の主な任務だからである。 海自は第7艦隊の外堀の役割に過ぎない。
・2016年3月に来日したメルケル首相が安倍首相にこういった。「日本がNATOに加盟して何が悪いのか?私は、イギリスとフランスを説得できる。」
・日本で米中大戦争があって、日米同盟があったとしてもアメリカが日本に残ってほしいのは2か所のレーダー基地と横須賀、佐世保の港湾施設だけ。他が全滅しても構わない。
・現在の在日米軍は総計45000人。沖縄に2万人。本土に25000人。20年前は10万人いた。
・米海兵隊の敵は、昔はソ連、今は支那。第1撃で全滅する可能性の高い沖縄に海兵隊がいても無駄。海兵隊は沖縄から完全撤退する可能性がある。この点において基地問題で騒いでいるのは意味がない。
・日本人は、水と安全と在日米軍はただと思っている。

実際、日本の自衛隊は軍隊ではない。それは法律上、警察の延長にある組織にすぎず軍法もない。またここが重要な点だが、自衛隊の主な任務は日本人と日本の国土の防衛ではなく、日米安保条約に基づいて在日米軍と在日米軍基地を守ることにあるのである。
日本はアメリカ軍がいなければセキュリティ的に丸裸の状態だが、アメリカは自国の国益にかなった合理主義で動くだけだから、日本の防衛のために動くことはない。
もし米軍が台湾から撤退したら、その翌日に支那は台湾に攻め入り、あっという間に台湾を占領し、次の日には沖縄を占領する。こういった軍事行動はこのくらいのスピード感で行われると予想されている。
日本は憲法9条の封印を解き、第2の開国を成し遂げなければ支那の餌になる可能性が非常に高いのである。
そのためにも、トランプが大統領にならないと日本の近い将来は真っ暗といえる。
もしクリントンが大統領になったら、日本はほんとにやばい状態になりそうだ。そして今のところ、その最悪の可能性はかなり高い。

posted by libertarian at 00:03| 東京 ☀| et cetera | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする