2017年10月15日

ミアシャイマーは自覚のないリベラルである

ミアシャイマーの本というか文章は非常に読みやすく曖昧さが少ないのでわりと好きであったが、やはりミアシャイマーはリベラルと分類するのが妥当だ。。というのが私の結論だ。w
もしくはリアリストを自称するリベラルとでもいうべきか。w
ミアシャイマーの論文を読むとわかりやすいが、なぜか奇妙な違和感が残ったのは、要するにミアシャイマーがリベラルだったからなのだ。

キッシンジャーも自称リアリストだが、キッシンジャーの罪はあまりに重い。ニクソン政権で行われた米中関係の修復なるものは、間違いなくキッシンジャーが推した案であり、このことが世界にどれだけの被害、損害、膨大なる悲惨な死者をもたらしたかを考えるとキッシンジャーは万死に値する罪を犯した。だが、キッシンジャー自身はコミュニストというわけではなく、イデオロギー中立、相対主義の幻想をもった実のところ右も左もよくわからないリベラルの一種だったのだろう。アメリカはソ連を叩くのにチャイナを利用したが、同時にアメリカはチャイナに利用されてソ連を叩いたともいえる。ソ連を叩いて利益となるのはチャイナだったからである。アメリカはソ連を潰した後、情け容赦なくチャイナを叩き潰すべきであったが、その後、クリントンの左派政権になってしまったためにチャイナを叩くタイミングを失しチャイナに篭絡された。好色なクリントンがチャイナのハニートラップに喜んでかかりまくっていただろうことは間違いない。w

ミアシャイマーも自称リアリストだ。もとより何をもってリアリストなのかの定義はさだかでないが、実はイデオロギーを考慮しないという一見イデオロギー中立的なスタンスがすでに右も左も分からないリベラルの証拠といえる。ミアシャイマーの議論には例えばハイエクのような政治哲学の話は全くでてこないが、それは実際問題、そういった理解がミアシャイマーに何もないからだろう。w

つまるところミアシャイマーは経済や法律、歴史の専門的なところは何もわからない軍学者といったほうがいい。彼のセオリーなるものは、日本語で言えば仮説といった程度の話である。もっといえば、「作文」程度の話といえる。
例えば、ミアシャイマーはチャイナが経済的にGDP世界2位になったとか、軍事費がどうのこうのとかといった数字を無批判に引用して自分の論拠としてる。これはキッシンジャーがその当時、共産主義陣営の情報戦の一環として喧伝されていた共産主義の経済力やら勢いをうのみにしていたのと同じだ。
ミアシャイマーはチャイナの台頭を阻止することはもはやできないとか、チャイナによる台湾の併合はもはや止められないといった悲観的な結論を導き出す。
これはキッシンジャーらが唱えた、ソ連の台頭、共産主義の台頭を抑えることは無理で、共産主義圏との戦略的な妥協、容共路線をとるしかないといった主張とパラレルである。

ようするに彼らIRという似非学問の専門家達は議論における最も肝心な数字を他人の適当な話をそのままうのみにして論拠とするという非科学的なことを平気でする「秀才」なのである。

ミアシャイマーの根拠薄弱な悲観論、運命論をまともに信じてしまうと、キッシンジャーの容共論と同じコースを歩むことにつながるのである。
posted by libertarian at 00:31| 東京 ☀| et cetera | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする