2017年12月25日

アジア版NATO構想

伊藤貫が言う通り、日本が軍事的に独立しなければならないというのは全くもってそのとおりだ。今のような自衛権をも放棄するかのような戯言がまかり通っているのは異常であり、もしそんな戯言がこの先も通じるとしたら日本はチャイナに侵略されているだろう。

しかし、私が思うに日本は戦後一貫して緩衝地帯となりさがっており、国家のつもりではいるが、実際は緩衝地帯に過ぎなかったのが現実という観方だ。もし日本が軍事的に独立するとしたら、日本が地政学的にも緩衝地帯でなくなっているという状況が必要だろう。ソ連が崩壊して、日本は対ソの緩衝地帯ではなくなったが、チャイナの台頭により今ではチャイナの緩衝地帯となっている。もし、ソ連崩壊後に中共を叩き潰していれば日本は今頃、緩衝地帯ではなく、まっとうな国家になっていたかもしれない。

今の朝鮮半島は純粋な緩衝地帯であり、そこにある南北朝鮮は国家のような顔をした緩衝地帯に過ぎず、目糞鼻糞で日本も半分以上は緩衝地帯である。
そして北は核を持つことで単なる緩衝地帯から、一丁前の独立国家になろうとしているわけだが、これはうまくいかないのは確実だ。核を持つだけではダメなのだ。核を持つだけでは独立国家にはなりえないのである。核を持ったところで、地政学が変わらないからだ。

仮に北がチャイナに吸収されるとしたら、その分、南朝鮮と日本の緩衝地帯化が一層進むことになる。
朝鮮半島が緩衝地帯でなくなるとしたら、朝鮮半島がチャイナに完全吸収されてしまうか、チャイナの中共が崩壊してチャイナが自由主義圏になるかしかない。

しかし自由主義圏の民主主義というのは脆弱なシステムである。今はトランプがアメリカ大統領となり、戦後レジームがうまくいけば変わるが、またもしオバマ政権のような民主党極左政権に政権交代すればとてつもない反動が確実にくるのだ。このような不安定さがつきまとう。日本はアメリカの選挙結果次第で国家の命運が変わってしまう。これは緩衝国家の悲しさといえる。

だからこそ、日本は軍事的な自立を果たさなければならないというのはその通りだが、そうした場合、へたをすると北と同じ末路をたどってしまう危険性もある。地政学を塗り替えようとすることは容易なことではない。
日露戦争の頃の日本は、当時の地政学を維持しようとした。ロシアに対して朝鮮半島を緩衝地帯として日本の防波堤にしようとしたわけだ。地政学を塗り替えようとしたわけではなかった。

だが対米戦後は日本は自らが緩衝地帯となってしまい、地政学を維持したり塗り替えることのできるプレーヤーではなくなってしまった。その点で、高橋洋一氏の唱えるアジア版NATO構想は現実的かもしれない。
日本はしばらくは自らではプレーヤーにはなれないが、NATOのようなアジア版軍事同盟に入ることで緩衝地帯化を弱めることができるかもしれない。

そしてアジア版NATOによって今世紀中にチャイナ中共を叩き潰せば、日本も真の独立国家となる地政学的条件がやっと生まれる。日本が真に独立国家になるためには、チャイナ中共を叩き潰す必要があるのである。

posted by libertarian at 20:12| 東京 ☀| ドナルド トランプ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする