2019年07月20日

術が大事

AI時代にこれから突入していくだろうが、人間の学習はいかに変わるべきだろうか。
いろいろあると思うが、一つに術を見直すべきだろう。術とはそろばん術であったり、記憶術、武術、忍術といったものだ。
江戸時代の日本は寺子屋で読み書き算盤を教えていたが、基本的にこれだけで十分だ。今の日本人は寺子屋で子供に教えていた書も全く読めないし書けない。変体仮名は200−300の種類がありこれらを知らないと昔の書物は読めない。そろばんも今は個人的にしかやらないようだが、昔は子供でも複雑な計算をそろばんでできた。江戸末期に来た外人には驚異であったろう。今の日本人からみても寺子屋でまなんだ一般人の能力は驚異的である。そろばん術は一種の記憶術でもあり、術を使わなければ不可能な複雑な計算が普通の人でもできるようになる。

最近、記憶術に関する本をいろいろとまとめて読んでみた。Kindle unlimitedや図書館を利用すると20−30冊の記憶術関連の本がある。
もっとも記憶術は今は競技になっているので、実際に使えるレベルでのノウハウの公開はされていないようだ。どの本も触り程度の初歩的な内容だ。

試しに歴代天皇126代を暗記してみた。これは記憶術を使わなくても4つ(4代)セットにして暗証していく方法で4−5日でほぼ暗記できた。日本史を学ぶ上でまず歴代天皇126代を暗記するというのは非常に価値の高い記憶である。このことは実際に覚えてみて初めて実感できた。一時記憶でなく恒久的な記憶を持っているということは非常に心強い。
日本の歴史は天皇の歴史だということを実感的に理解できる。

チャイナの歴代王朝はアルプス一万尺の歌に合わせて覚えるものがYoutubeに公開されているのでこれを使って覚えた。じつによく出来た替え歌で1日で殷から中華人民共和国までの35王朝を覚えることができた。歌に合わせて記憶するのも記憶術の一つだ。これも恒久的記憶になるので非常に価値がある。南北朝まで覚えられるのはすぐれものである。

殷 周 東周 春秋戦国
秦 前漢 新 後漢
魏 呉 蜀 西普 東普 
宋 斉 梁 陳 隋
五胡十六 北魏 東魏 西魏 北斉 北周
隋 唐 五代十国 宋 金 南宋 元 明 清
歌は以上で、中華民国 中華人民共和国が加わる。

50年近く前、小学校の歴史で徳川家康が征夷大将軍になったということを習った。当時、私は家康の正式な就位名を詳しい歴史本で知り、遊びで暗記してみた。これもただ何度も暗証して覚えるだけの、なんの術も使わない方法で暗記した。
正式には、徳川家康は従一位右大臣征夷大将軍源氏長者淳和奨学両院別当になったのだ。
この源氏長者淳和奨学両院別当の意味がずっと50年近く不明だったが、先日この意味を新聞で知った。w

しかし、意外と歴史的な順序関係を持った暗記対象というのは少ない気がする。
また記憶術を勉学用途に使うには、抽象的な言葉やややこしい専門用語や固有名詞を扱う技術がないと使えない。これについて説明している記憶術の本はほとんどない。あっても軽く触れている程度だった。

つまるところ学習の大きな目的の一つは、普通の人の能力の拡張拡大である。そのためには術を積極的に使うべきだし、教育は術を教えるものとしてしか価値がない。

posted by libertarian at 10:01| 東京 ☀| et cetera | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする